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■                             
■       2005/2/7              第19号
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 いま旬なあの企業、伸び盛りの注目企業の、経営実態と経営情報戦略。

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$     いま旬なあの企業、伸び盛りの注目企業
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 今日は、株式会社 ポイント(英文社名 POINT INC.,)です。5期連続で増収増益が続いています。

 レディース用を中心とした、カジュアル衣料・雑貨の小売店を全国展開しています。20代女性向けを主軸にSPAブランドが複数あります。台湾にも進出しました。

 お店には旬のカジュアルウェアが並び、中学生から30代女性まで幅広い年代でにぎわっています。平均単価が5000円前後という手ごろな価格も魅力になっています。

 創業は1953年で、茨城県水戸市に、紳士服小売業の(株)福田屋洋服店(資本金100万円)を福田哲三氏が設立しました。1993年に株式会社福田屋洋服店から、株式会社ポイントに社名を変更。

 ポイントという名前は、1978年に第一号店として誕生したショップ名に由来しています。

 当時、ベガというショップ名でフランチャイズに属していましたが、独立した企業として出発する意志を固め、新しい名称を考えることになり、当時本部長だった黒田(現社長)が、数名の店長と考えたのが「ポイント」という名前でした。

 釣り好きだった某店長の「魚の集まる場所をポイントって言うんですけど、どうでしょう?」という提案がきっかけになっています。

 この提案をもとに、「ショップを、人間(お客様や従業員)が自然に集まる、いつでもにぎやかな場所にしたい」という意味を込めて、「ポイント」という名前が採用されました。

 人間が集まって店舗になり、店舗が集まって会社になるという、基本的な組織コンセプトは、このときに作られています。以来、常にショップに原点を置き、そこに集まるお客様や従業員を中心にした、人間どうしのコミュニケーションをベースに行動することを、基本にしています。

 ブランドには、次の8つがあります。

・RAGEBLUE レイジブルー 15歳〜25歳の男女向け。
 ウェアだけにとどまらず、帽子やバッグなど、今の気分を表現するのに欠かせない雑貨もあり、トータルでのコーディネートを提案。メンズ商品の構成ですが、女性のお客様も大歓迎。

・BLOBAL WORK グローバルワーク 20〜40歳代の男女2〜6歳の子供向け
 靴下や帽子など洋装小物はもちろん、洋服に関連して身につけるものはひととおり揃え、団塊世代から団塊ジュニアのための、カジュアルシーンを提案。「和&アジアンエスニック」をテーマに、幅広い世代に向けて「おしゃれなカジュアルウェア」を提供。

・shica シュカ 25〜30歳の女性向け
 洗練されたデザイン+エスニックなエッセンス、シンプルなデザインに、エスニックテイストを加えて提案。「和&アジアンエスニック」をテーマに、レディース商品に特化。

・HARE ハレ 20〜30歳代の男性向け
さりげない大人のお洒落をテーマに、落ち着いたフレンチテイストのファッションが持つ「上品さ」をベースに、ミリタリー、ワーク、スポーツなどの「ワイルド」なトレンドソースを加え、リラックスできる時流のスタイルを提案。

・Heather ヘザー 20歳代の女性向け
 スポーツテイストをベースにしたウエアリングに、クールなガーリースタイルとセクシーさをプラスし、アクティブでキュートな着こなし提案。

・JEANASIS ジーナシス 20歳代の女性向け
 こだわりを持つ自分のスタイルを持った女性に、クオリティーの高い素材とシルエットで、飽きの来ないアイテムを快い着心地で提案。着こなしの基本はレイヤード(重ね着)。一枚では味わえない複雑な表情を大切に、キレイなアイテムも徹底的にドレスダウンで提案します。

・LOWRYS FARNM ローリーズファーム 20歳代の女性向け
 「クオリティー&リラックス」をテーマに、普通の生活感覚をもった女性が、毎日の生活の場やリゾートで、飽きのこないベーシックアイテムと、流行のアイテムを清潔にコーデイネイトできるショップ。1992年に品揃え型のショップとしてスタート。現在は、自分たちの着たいもの、お客様にお勧めしたいものをオリジナル商品として提案するショップに変化。

・agrea アグレア 22〜30歳の女性向け
 トレンドに過敏に反応するのではなく、小物や素材感でさりげなくトレンドを表現することで、シンプルスタイルを統一し、日常のあらゆるシーンにフィットするスタイルを]提案。

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 代表取締役社長 黒田博氏は、1948年生まれ。1973年に福田屋洋服店(現・ポイント)入社。営業部長を経て、1990年に取締役に。常務、専務を経て、2004年5月に社長就任。福田三千男会長とは大学時代の先輩後輩の関係。

◆事業内容(2004.2)

<連結事業>

 商品販売   100%
 物流      0%

◆営業推移(単位:百万円)

決算年月日   売上高  営業利益  経常利益  当期利益
2002年2月期  15,603   1,937    1,930    728
2003年2月期  20,679   2,859    2,808    1,538
2004年2月期  27,860   4,298    4,256    2,256

■経営のポイント

 基本戦略は、

・高級ブランド品と低価格品の中間を自社ポジションとすること、
・複数の自社ブランドを展開して業容拡大とリスク分散を図ること、
・そして、製造小売りであること

にあります。

◆製造小売(SPA)へ

 ポイントの前身、福田尾洋服店では、高級紳十服を取り扱う店から始まり、1970年代にはメンズカジュアルウェアへと進出しました。
 渋カジブームのころは、リーパイスやナイキなどの輸入ブランド商品が飛ぶように売れたそうです。
 しかし、特定の人気商品を求めて来店する顧客は、決して店舗のファンにはなってくれなかったそうです。
 やがて同業他社との価格競争にも陥り、ブームが去ると利益ははとんど残らなかったそうです。
 アメリカのファッション業界の中で、GAP(ギャップ)などのSPA企業が成長しており、しかも経常利益率は20%近かった点に注目しました(日本の小売業は5%がせいぜいでした)。
 黒田博氏は、 「当時のファッション業界は世間的な評価が高くなかった。ある程度の企業規模になって、人に誇れる会社にしたかった。それにはSPA企業しかないと考えた」そうです。

◆ターゲットの変更

 男性はブランド志向が強く、自社ブランド製品を展開しにくいのですが、女性の場合、好みにさえ合えばブランドはそれほど気にしないようです。
 小売りの強みは販売情報を握っていることですから、それを商品企画に素早く反映できれば繁盛店を作ることができるはずです。
 最初のレディースブランドは「ローリーズファーム」でした。これはパルコ池袋店の依頼がきっかけで出店しました。
 それまでは、メンズ向けショップにも若い女性が訪れていました。女性向けのカジュアルショップが少なかったからです。
 百貨店ブランドほど堅苦しくなく、実用重視の低価格品よりも流行を取り入れた「中間価格帯」に市場開拓の余地があったのでした。
 依頼、ポイントでは、「ファッション性の高い普段着」に特化して自社ブランドを開発し、多店舗展開してきました。いまでは、自社ブランド比率が95%を超えているようです。

◆スクラップ&ビルド

 店舗が存続する条件は、1年半以内の黒字化、および本部経費をまかなうだけの利益を出すことです。スタッフの直感も大きな判断材料になり、商業施設に力がなかったり、思うような客層が来なかったりすれば、黒字でも撤退することがあります(遠藤洋一常務)といいます。
 既存店については、これ以上伸びることはないという考えから、投資回収期間は2年以内に設定しています。近くで大型ショッピングモール建設の計画が立っても、実際の開店時期には回収を終えられます。
 2004年末時点で店舗数は238店まで増えましたが、その過程で120店程度を撤退させてきました。売り上げが落ち込んだ店舗に力を注いでも意味がない(遠藤常務)ということです。
 ブランドは3年以内に見直しを行ない、ブランド開発は常に進行しています。存続可能なブランドでも、全国100店舗、年間売上高100億円を上限としています。

◆全員が販売職

 入社後全員が、販売職として店舗を経験することを原則としています。
 店舗を「現場」と呼び、この「現場」の中で自分たちの身の丈に合った提案をしたいという考えです。気張らないと買えない洋服や、入るのにためらいを感じてしまう店舗には、まったく興味がありません。
 また、洋服を扱う以上、ファッション性を無視できないのは当然ですが、いたずらにそればかりを追い求めるように、ならないようにしています。
 こうした姿勢が、実際に店舗でどう実践されているかを知ることは、とても重要ですので、
「当社が目指すものは何か」
「実際にお客様は、どう受けとめているのか」
「どこに問題があるのか」
などの、店舗でしか実感できないことを経験することによって、全員が同じ方向に向かい、企業としてのパワーを高めたいと考えています。

■会社データ:

【本  社】〒104-0028 東京都中央区八重洲2−7−2
【電話番号】03−3243−6011
【英文社名】POINT INC.
【市 場 名】東証1部
【決  算】2月 末日
【中間配当】8月
【設立年月日】1953年10月22日
【代表者名】黒田 博
【上場年月日】2000年12月12日
【従業員数(単独)】608人
【平均年齢】26.8歳
【従業員数】(連結)647人
【平均年収】3,530千円

URL: http://www.point.co.jp/

■企業理念:

 当社は、お客様のライフスタイルを提案するSPA型・ファッション・カジュアル小売業です。「お客様に多様で快適なライフスタイルを提案し、それを多くの地域で、多くの店舗によって、お客様に支持されることで社会貢献すること」を当社の理念としており、北海道から沖縄まで、主要都市のファッションビル、ショッピングセンター、路面に出店しております。

当社の特徴は、
1. 複数業態展開によるリスク分散により、安定成長が図れること。
2. ストアブランド中心のスタイル提案・ルックの絞り込みで、他社
と差別化ができていること。
3. 量販店と一線を画するプライスゾーンの維持で、低価格競争に巻
き込まれない戦略をとっていることです。

 20世紀最後の10年間は、それまでの経済構造の崩壊と再構築の時代でした。そして、21世紀初頭に予測されている、流通業界の大競争時代を確実に勝ち抜くためのキーワードは、差別化だと考えております。当社は、今後将来に向かって存在価値のある企業として成長するために、その差別化戦略を基幹とし、経営戦略・事業計画を策定・推進しております。
 時代は常に変化しております。当社は時代を見詰めながら、変化と発展を続けてまいりました。「時代に合った商品を、適切なサービスで提供すること」を原点に、「ワクワクするカジュアル専門店グループ」の成長にチャレンジし続けます。
 今後とも、既存各業態の育成・拡大を図りながら、新業態の開発を促進し、企業の更なる飛躍を図っていくことは勿論のこと、上場企業として、タイムリーなディスクロージャー、IR活動、そして配当率の向上を目指す所存でおります。

                           代表取締役社長
                              黒田 博

■会社沿革:

1953.10 兜沒c屋洋服店(資本金100万円)を福田哲三が設立。 (茨城県水戸市)紳士服小売業を開始。
1973.3   ベガ店を開設。(茨城県水戸市)メンズカジュアルウェア小売業に進出。
1975.6   ヴァン店を開設。(茨城県水戸市)トラディショナルメンズウェア小売業に進出。
1978.5   イエローページ店を開設。(茨城県水戸市)インポートカジュアル小売業に進出。
1979.8   本部を設置。(茨城県水戸市)第一次コンピュータシステムを導入。
1981.1   商品センターを設置。(茨城県水戸市)
1982.9   第二次コンピュータシステム(オンラインシステム)を導入。
1982.9   ボストン前橋店およびポイント前橋店を開設。(群馬県前橋市)
1984.8   ポイント店のチェーン化を開始。
1986.1   長期経営計画を発表 ポイント店のチェーン化を促進。
1988.6   商品開発と輸入業務を目的として100%子会社の(有)ベアーズファクトリー(現、(株)ポジック)を設立。
1988.9   第三次コンピュータシステム(単品管理)を導入。
1990.1   東京都台東区に東京営業所を設置。(東京都台東区)
1990.11   本部および商品センターを移転。(茨城県水戸市)
1992.3   ローリーズファーム池袋店を開設。(東京都豊島区)レディースカジュアル小売業に進出。
1993.3   社名を株式会社ポイントに変更。
1993.7   東京営業所を移転。(東京都墨田区)
1994.2   第四次コンピュータシステムを導入。物流センターを移転し、事業拡大に対応。(茨城県水戸市)
1994.9   メンズ・レディース複合型ショップ、ザ ワークスららぽーと店を開設。(千葉県船橋市)
1995.5   本部を移転し、東京営業所と統合。(東京都墨田区)営業と管理の集約により業務を効率化。
1998.3   (株)ポジックへ物流業務を委託。
1999.7   エヌフィロー原宿店を開設。(東京都渋谷区)スケーターファッションショップのチェーン展開を開始。
1999.9   アウトレットショップ、ナインブロックス横浜店を開設。(神奈川県横浜市)
2000.12   日本証券業協会に株式を店頭登録。
2001.3   ザ ワークス店をグローバルワーク店に名称変更。
2001.3   ハレ南堀江店(大阪市)、ヘザーラフォーレ原宿店(東京都渋谷区)を開設。
2002.3   ジーナシス原宿フォレット店(東京都渋谷区)を開設。
2002.7   第二物流センターを設置。(福岡県福岡市)
2002.12   東京証券取引所市場第二部に株式を上場。
2003.3   アグレア山形店を開設。(山形県山形市)
2003.3   ローリーズファーム微風広場を出店。(台北市)海外出店を開始。
2003.6   ポイント店をレイジブルー店に名称変更。
2004.2   東京証券取引所市場第一部に株式を上場。

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$        経営と情報の戦略・戦術を考える
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 当社の戦略はすべて「安定成長したい」という思いから生まれました。流行を作り出すことを狙いません。トレンドを引っ張る企業は移り変わりますので、企業としてのリスクが高くなるからです。
 旬をつかんで商品を作る立場にいれば、流行が変わっても成長できます。「自社にデザイナーはいないのですか」とよく聞かれますが、彼らはモノを生み出す人。私たちに必要なのは数字を分析する力、なぜ売れているかを分析できる力です。
 商品製作は協力先の商社に外注しています。販売情報の獲得にも力を注ぎました。バーコードの導入もローカルチェーンとしては早いほうです。
 各店舗がオンラインで結ばれていなかった時代、私が月曜日の朝3時に出社し、ファックスで送られてきた販売データを打ち込んでいたこともあります。
 顧客情報を素早くつかむことが自社の優位性を生むと信じていました。それが多店舗展開の成功につながりました。
 数多くの失敗を教訓にして変化を重ねてきましたが、「店頭ありき」の精神は創業から変わりません。今後も現場感覚を重視したブランド開発、商品開発を進め、年15〜20%の成長を続けていきます。

                           代表取締役社長
                              黒田 博

◆製造小売=SPA(Speciality store retailer of Private-label Apparel)

 製造業者または小売業者が自社オリジナルブランドを構築し、商品の製造から小売までを一貫して行う業態をいいます。

SPAには、現場の売れ筋情報を瞬時に企画に反映させることができるなど、販売と生産が直結している点で大きなメリットがあります。

 製造小売では、「ユニクロ」の(株)ファーストリテイリングや、「ライトオン」の(株)ライトオンなどが有名です。ほかに、製造卸型SPAとして、ワールドの取り組みがあげられます。

 「ユニクロ」のファーストリテイリングは、1998年から急成長したにもかかわらず、2000年9月を頂点に既存店売上高が対前年比マイナスとなりました。

 「ユニクロ」ブランドの特徴は、商品アイテムを絞り、モノトーン調の商品を大量に陳列することで、安さとボリューム感をアピールしていました。しかし、消費が一巡すると、次に買いたくなる商品が見当たらなくなってしまう、のが消費者の実感ではないでしょうか。

 1996年8月期は既存店売上高が8%程度低下し、1997年に新業態店であるファミリーをターゲットとする「ファミクロ」、スポーツカジュアルに特化した「スポクロ」を立ち上げましたが、既存店である「ユニクロ」との差異性をアピールできず、1998年に全店を閉鎖しました。

◆スクラップ&ビルド

 消費者から、ブランド=店舗=SPA製造小売というブランド連想を起こさせないようにするには、スクラップ&ビルドが重要です。

 ポイントが積極的に行っているスクラップ&ビルドは、この顧客にマンネリ感を抱かせないようにするためではないでしょうか。

・店舗が存続する条件は、1年半以内の黒字化、および本部経費をまかなうだけの利益を出すことである。
・既存店については、これ以上伸びることはないという考えから、投資回収期間は2年以内に設定する。
・小売りは立地。商業施設に力がなかったり、思うような客層が来なかったりすれば、黒字でも撤退することがある。
・ブランドは3年以内に見直しを行なう。店頭から流行をつかむ力がポイントの強みである限り、いつか顧客にPOS情報などを基に商品補充指示すれば支持されるという考え方は成り立たない。
・存続可能なブランドでも、全国100店舗、年間売上高100億円を上限とする。
・ブランド開発は常に進行しており、現在は50歳前後をターゲットとした新ブランドを計画している。

 投資はなるべく早期に回収して、同時並行して次のブランド形成に努力しながら、優良な一部の店舗を除いて、既存店はスクラップ&ビルドを計画し実行する、という、言うは易く実行は難しいことを、システム化してさりげなく行っているのが、ポイントのようです。

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$        新戦略と経営手腕、躍動の原動力
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 流行は変化するものですから、ダメと思えばあっさりと見切りをつけ、次の戦略にかける。長年の経験から得た教訓です。

◆スピード経営

 変化する経営環境にスピーディに対応していくためには、常に最新の経営情報をつかみ経営判断に生かすリアルタイムマネジメントを確立することが重要と考えられます。

 まず、スピードのある経営が展開できない大きな原因のひとつは、組織の意思決定が遅いことにあります。経営体制のスリム化という“量”の改善に加え、継続的に収益を上げる“質”の転換も実現する組織体制が不可欠です。

◆事業部制

 各ブランドの育成を効率よく進めるため、ブランドごとの事業部制を敷いています。

 複数のブランドがお互いにライバル心を燃やすことで、個々のブランドの成長を促そうとしています。

◆スピードアップ

 この価格帯は、最も競争が激しい市場です。流行の商品が店頭になければ顧客は他店に流れます。そこでポイントではあらゆる面でスピードアップに取り組みました。

<商品企画>

 まず商品企画は2カ月ごとに実施し、そのメンテナンスを毎週月曜日の商品会議で行います。

 商品会議にはブランドのトップである事業部長、バイヤー、発注担当者であるディストリビューター、複数の店舗を統括するエリアマネジャーが参加します。

 さらに、商品製作の外注先である商社の担当者も同席し、この会議で生産計画の修正や商品引き揚げの決定などが行なわれます。

 商品会議で参考にされるのは、販売データとエリアマネジャーがつかんだ現場の空気です。

 エリアマネジャーは土日に必ず店頭へ立ち、商品の売れ方を見ます。状況を素早く商品企画に反映させることが、小売り出身のSPA企業の強みです。

<商品配送>

 商品の配送は週6日体制を敷き、自動計算された発注計画に、バイヤーかディストリビューターが修正を加えて発注します。

 水戸と福岡に物流センターがあり、発注の翌日には店舗に納品されます。毎日配送すればコストがかさみますが、店頭在庫は減らせます。それだけ商品の動きが見えやすくなります。

<見切売り>

 商品には個々に賞味期限があり、期限切れになればアウトレットや福袋に回します。

◆情報共有

 企業規模が大きくなってきた今、機動性を高める取り組みを進めています。

 現場と本部との温度差をなくすため、全店の販売データは店舗用のデータベース「ポイントネット」で共有しています。

 「ポイントネット」ではブランドごと、エリアごと、店舗ごとの販売データが毎日集計され、売れ筋アイテムと死に筋アイテムのランキングが見られます。

 各店の店長は自店の販売データを他店と比較し、商品のレイアウトに生かします。

 エリア内の他店舗で売れているアイテムがあれば、電話して状況を聞くことも多いようです。

 2004年11月からは本部からのメッセージや商品説明を動画で流す試みも始めました。

 店舗からの要望はグループウェアを通じて本部に伝えられるほか、エリアマネジャーが仲介役となります。

◆海外進出

 「ローリーズファーム」が国内で90店を超え、出店の上限に近づいたため、2003年から台湾に進出し、6店舗を展開しています。

 生産や物流の体制に課題は残るものの、店舗はすべて好調です。中国や韓国からも出店の依頼が来ているという。

 変化のスピードがますます速くなっていますので、スピード経営はどの企業でも必須になっています。

 今後のポイントの動向が注目されますね。

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$        編    集    後    記
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 ポイントが参考にした、アメリカのSPA「GAP」は、1990年代後半に「カーキパンツ」が全米でヒットしました。コンセプトは「さりげなくおしゃれ」でした。
 その後,より低価格のブランド「オールド・ネイビー」と,より高級感のある「バナナ・リパブリック」を開発して別々の店舗を出店しました。
 しかし,その後「GAP」の商品が飽きられてしまい,既存店売上が低下しました。シンプル路線を撤廃し,より高級感を意識した品揃えを行いましたが、「バナナ・リパブリック」と共食いになってしまいました。

 GAPの例は,製造小売型SPAの品揃え面でのリスクと限界を示しています。製造小売によるSPAの場合,品揃えは単一ブランドとなります。そうすると、消費者から、ブランド=店舗=SPA製造小売、と見られ、マンネリ化してしまうのです。

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 では、また、次回お会いしましょう!!

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※記事参照元:日経情報ストラテジー2005年3月号
 コンテンツの著作権は発行人Ken Ishiyamaに属します。

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