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■       2005/12/25          第26号
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 今日は、株式会社セイジョー(英文社名:SEIJO CORPORATION)です。

 現在、ドラッグストア業界は、「医薬分業」「規制緩和」「高齢化社会の到来」への対応策が急がれています。

 従来の伝統的な薬局の業態から脱皮を図り、病気の「治療から予防」へと、その役割も多様化・複雑化しています。

 このような中で、セイジョーは、進化する専門店型ドラッグストアを目指しています。

 CRM(Customer Relationship Management)を基本において、さらに他社との差別化を図るため、データ分析に心理面を追加して、ハイブリッド型にしました。

■業績推移(百万円)

決算年月 平成14年  平成15年  平成16年
売上高      35,514   38,939   40,979
経常利益      2,280 2,142 2,118
当期純利益   1,234 1,043 1,110

■経営のポイント

 ハイブリッド型CRMは、POSデータや購買履歴のような定量データの分析に、顧客の購買心理を洞察する仕組みを組み合わせたものです。

 セイジョーは、若年層を対象にしたドラッグストアのコンビニエンス型やディスカウンター型とは一線を画し、専門性とサービスに重点を置いた「専門店型ドラッグストア」を展開しています。

◇ロイヤルカウンセラー

 ロイヤルカウンセラー制度は、リピーターの拡大を狙ったもので、2003年7月に導入されました。自己申告制で、1年に1回程度、認定しています。

 もともと店舗スタッフの82%強が、薬剤師、栄養士、薬学専門学校という高い専門知識を有しています。さらに、コンサルティング販売ができるようにしようとしているわけです。

 ロイヤルカウンセラーは、豊富な商品知識と顧客一人ひとりのニーズを正確に開きだす能力を兼ね備え、50〜100人の顧客を見分けられます。顧客と顔見知りになり、嗜好や価値観を把握しています。

 店舗では、この高度な接客技術を持つロイヤルカウンセラーが、顧客のニーズをきめ細かく吸い上げて商品を提案します。単に顧客の症状に合った商品を提案する接客サービスとは一線を画しています。

 ロイヤルカウンセラーは、セイジョーがカウンセリング商品と位置づける商品の年間販売額が一定の基準を超えている店員の中から、店長の推薦を受けた人を教育担当者が審査・認定します。

 ロイヤルカウンセラーのいる店舗はいなかったときと比べて、カウンセリング商品の売り上げが伸びているようです。

 ロイヤルカウンセラーの数は2005年現在、約120人おり、今後、年間40〜50人を育成していく計画で、2007年をメドに全店への配置を目指しています。

◇購買履歴

 セイジョー・クラブカード2003年8月にを導入されました。これまでは、カード会員の情報を基にターゲットを絞り込んで販促を展開してきました。

 本部は、セイジョー・クラブカードと呼ぶポイントカード会員の購買履歴を基にDMを打って来店を促します。

→カード会員の客単価は非会員の2倍近い。現在は、全社売上高の5割強をカード会員の売り上げが占める。これを早期に6〜7割まで引き上げたい。

例: 50歳以上の女性客を抽出して、大正製薬の女性用発毛剤「リアップレデイ」を紹介。

→DMを送った顧客が実際に商品を購入した割合は10%近い。

例: 月3万円以上や月2万円以上など月間の購買金額に応じて顧客を分類し、商品紹介とともに、対象商品を購買した顧客にはボーナスポイントを付与。

→特典を付けていることもあり、8〜9割の顧客が反応。月間購買金額のランクが上がると来店頻度が4〜5倍になる傾向。

例: 美容意識の変化から若年層も高機能を求めるようになってきた点に着目し、保湿性が高いという商品の特徴をPOPで訴求。

→50からとうたったある化粧品を購入した顧客のうち、40代以下が2割を占めた。

→クロスオーバー消費が起きている。性別や年齢といった属性情報だけを頼りにしていた従来の販促手法では商機を逃しかねない。

◇ロコミ

 2004年10月に東京・原宿にオープンしたセイジョーの新型店舗ジュエル・ボックスでは、顧客のロコミ情報を基に品ぞろえを決めている。

 60万人の会員から寄せられた300万件のロコミを掲載する化粧品のロコミサイト@cosme(アットコスメ)と提携し、会員に人気の高い商品を中心に仕入れる。

 また、、サイトに投稿されたロコミをPOPに掲載している。店内にはアットコスメのロコミを検索できる専用端末も設置。

 アットコスメ;

 http://www.cosme.net/

■会社データ:

商 号 株式会社セイジョー

創 立 昭和26年12月

資本金 39億5,805万円(払込済)

所在地 〒183-8539 東京都府中市矢崎町1-39-1

電 話 042-368-8701(代表)

店舗数 182店舗

従業員数 659名

売上高 409億7,938万円(平成16年9月30日現在)

経常利益 21億1,852万円 (同上)

役 員 代表取締役会長 斉藤 正巳
代表取締役社長 塚本 厚志

参照先 → http://www.seijo.co.jp/corp/index.htm

■企業理念:

接客サービスの基本精神:

1) お客様を笑顔でお迎えし、会話することを第一優先といたします。

2) お客様のお買い物には、「お手伝いしましょうか?」と声をかけ、気軽に相談のできる雰囲気作りをします。

3) お客様のお名前をお呼びしてお迎えします。

4) 「ロイヤルカウンセラー」(特に接客サービスに優れた店舗スタッフ)を各店舗に配置し、ロイヤルカスタマー(優良顧客)の方にもご満足いただけるドラッグストアを目指します。

5) そのために、従業員教育には従前以上に力を注ぎます。

■会社沿革:

昭和41年12月 地域社会の軽医療に貢献し、「皆様の美と健康に奉仕するお店」として「有限会社成城薬局」を、医薬品と医薬部外品の製造及び販売を目的とする「株式会社成城薬局」に組織変更。(支店数5店)

昭和44年5月 社名を「株式会社セイジョー」に変更

昭和51年8月 沿線別多店舗展開の第一号店舗となる仙川店を京王線沿線に開店

昭和54年5月 健康に関連する商品として健康食品の取り扱いを開始

昭和54年8月 年間売上高10億円、支店数14店を達成

昭和59年10月 情報管理の迅速化を推進するために本部と支店間をオンラインで結ぶ販売管理システム(POSシステム)を稼動

昭和62年8月 年間売上高50億円、支店数34店を達成

平成2年5月 東京都調布市に商品管理センターを新設

平成2年9月 年間売上高100億円、支店数46店を達成

平成2年10月 本部・商品管理センター・店舗間をオンラインで結ぶ、補充・発注システム(EOSシステム)稼動。販売管理・会計管理システムと連動

平成6年10月 神奈川県横浜市横浜元町店を開店

平成7年3月 本部および商品管理センターを東京都府中市に増床移転

平成8年5月 東京都調布市に「調剤薬局一号店」を開局

平成10年5月 東京都渋谷区原宿の通称「竹下通り」に原宿店を開店

平成10年10月 東京都品川区に「荏原町店」を開店。100店舗体制となる

平成12年1月 東京都東部に14店舗展開する株式会社千葉薬品の全株式を取得

平成12年9月 当社株式を東京証券取引所市場第二部に上場

平成13年9月 当社株式を東京証券取引所市場第一部に銘柄指定変更

平成14年1月 東京都目黒区に「学芸大学駅前店」を開設。150店舗体制となる

平成14年8月 静岡県の(株)ドラッグストアー・アイの全株式を取得

平成14年12月 (株)クスリのオオハシ 静岡市内の支店を取得し、静岡県7店舗体制となる

平成15年8月 ポイントカードの発行を開始

平成15年9月 美と健康の専門大型店「ヘルスケアストアセイジョー」を世田谷区祖師谷に開店

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 ドラッグストアには、コンビニエンス型、ディスカウンター型と、専門店型ドラッグストアがあります。

 専門性の高い従業員で構成されるセイジョーのお店は、専門店型ドラッグストアを強く志向しています。

 一説によりますと、企業の利益の源泉の大半は、固定客の買い物行動に依存しているようです。
 したがって、固定客のリピートを呼び込むことが、企業の生命線になっているようです。

■CRM(Customer Relationship Management)

 古くからある、”売って喜び、買って喜び、共に永きを喜ぶ”の言葉ように、企業が顧客と長期的な関係を築く手法のことです。

 CRMでは、詳細な顧客データベースを元に、

・商品の売買

・保守サービス

・問い合わせ

・クレームへの対応

など、個々の顧客とのすべてのやり取りを一貫して管理します。

 顧客のニーズにきめ細かく対応できますので、顧客の

・利便性

・満足度

を高め、常連客として囲い込むことができます。

■ハイブリッド型CRM

 ハイブリッド型CRMは、コンタクトセンター、FAQなどのフロント業務から、顧客データの分析、WFMなどのバックヤード業務までデータ連携させる仕組みです。

 次のようないろいろな組み合わせから、優先度の高いものや改善効果の高いものに着目して提供されています。

・コンタクトセンター

・FAQーWebメール

・テキストマイニング

・WFM(Work Force Management)

・Notes連携/Web連携

・その他

 セイジョーのハイブリッド型CRMは、POSデータや購買履歴のような定量データの分析に、顧客の購買心理を洞察する仕組みを組み合わせたものです。

 セイジョー・クラブカードの会員情報を基に、ターゲットを絞り込んで販促を展開するとともに、来店した顧客の購買心理を洞察を担うのは、人間系であるロイヤルカウンセラーです。

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$        編    集    後    記
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代表取締役社長 塚本 厚志

 さまざまな社会環境の変化の中で、ドラッグストアは今、新たな道を歩み始めています。コンビニエンス化、ディスカウント販売などを推し進めるドラッグストアが乱立するなか、セイジョーは創業以来お客さまとのコミュニケーションを通じて“美と健康のお手伝いを行なう”ために「接客第一主義」を貫いています。

 本来、小売業とは『親切業』であると考えています。ドラッグストアの“親切”とは、社員が高い専門性を持つスペシャリストとして、地域社会の人々の健康を支援していくことではないでしょうか。セイジョーでは、「従業員教育の重視」を実践しながら、薬剤師、栄養士や薬学専門学校で学んだスペシャリストがお客さまのご相談に対して、常に最良のアドバイスをすることを心がけています。それがドラッグストア本来の使命であるとともに、セイジョーの目指している姿なのです。

 そして今後も、地域社会の快適生活を実現する「地域密着」の理念を大切にした経営姿勢を継続し、地域社会の人々から信頼される存在であり続けるとともに、健康に関わる専門店としてのドラッグストアのあるべき姿を追求していきます。

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関連リンク:

・ドラッグストア

 日本チェーンドラッグストア協会
 http://www.jacds.gr.jp/

 日本薬剤師協会
 http://www.nichiyaku.or.jp/

 東京薬種商協会
 http://www2.ocn.ne.jp/~toyaku/

・CRM

 CRM協議会
 http://www.crma-j.org/
  IT技術を活用してCRMを実施し、特に優れた成果をあげている企
  業・団体・公官庁等をCRM協議会が表彰し、CRM推進のモデルケ
  ースとして広く役立てることを目的として、CRMベストプラクティ
  ス賞を設けています。

 CRM研究会
 http://www.f.waseda.jp/moriguchi/crm/
  早稲田大学マーケティング・コミュニケーション研究所が主催して
  います。

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 では、また、次回お会いしましょう!!

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※記事参照元:日経情報ストラテジー2005年12月号
 コンテンツの著作権は発行人Ken Ishiyamaに属します。

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