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■       2006/12/10           第28号

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 今日は、ダイキサウンド株式会社(英語社名:Daiki-Sound Co.,Ltd.)です。

ダイキサウンドは、インディーズ音楽を全国に流通させている会社です。

 インディーズとは「independent(独立)」の略で、アメリカやイギリスでは、インディーズということに誇りを持って言うアーティストやファンは多いようです。

インディーズは独占資本からの独立で、世界的には、SONYBMG、Universal、Warner、 EMI/Capitol4大レコード会社によって支配されている中でこれらから独立しているレコード会社を指すようです。

 これに対して、日本では、この4大資本の傘下に収まっていない、国内資本のレコード会社が多いのです。AVEX、ビクター、トイズ・ファクトリー(VAP)、クラウン、コロンビア、ポニーキャニオンなどなど、大小たくさんあります。

 日本では、むしろ、メジャーなレコード会社から独立した会社がインディーズと言われています。

ダイキサウンドは、日本中のインディーズレーベルを集めて、それがうまく流通する制度を整備したのです。

 会社設立は1999年ですが、2004年にジャスダックに上場しました。

■業績推移(百万円)

連結決算

決算年月日   売上高  営業利益 経常利益 当期利益
2003年8月期 4,919    226    221    101
2004年8月期 4,357    279    276    123
2005年8月期 5,553    494    457    253

■経営のポイント

 音楽ソフトは、小量多品種のためPOSシステムが導入しにくい分野ですが、川下(販売店)と川上(レーベル)をつなぐためには、真ん中のデータの整備が必須でした。

◇インディーズに着目

 日本レコード協会のデータでは、CDやカセットを含む音楽ソフトの生産金額の推移は次のようになっています。

 西暦  総計(百万円)
 1999  569,551
 2000  539,816
 2001  503,061
 2002  481,454
 2003  456,179
 2004  431,269
 2005  422,210
 
 このデータでは、音楽ソフトの生産金額は7年連続で減少の一途をたどっています。しかし、この総計金額は協会に所属する大手レコード会社のデータであり、インターネットを使ったダウンロード販売や小規模なレコード会社のデータは含まれていないことに注意が必要です。

◇中小企業を束ねる

 多くの業界では、少数の大手企業が大きなシェアを持っていますが、中小企業もたくさんあり、シェアは大きくなくても、数はたくさんあります。そこで、ここを束ねることができれば、かなりな勢力になることが可能です。

◇在庫は預託在庫で

 ダイキサウンドには買い取りによる在庫と預託在庫があります。預託在庫の存在は、在庫リスクの軽減に役立っています。一方で、レーベルに販売状況に関するあらゆる情報を開示して、販売の機会を与えることによって、レーベルからの不満に応えています。

◇チャンスを与える

 インディーズに属するミュージシャンは大手レコード会社からみたら”新人”であり、まだリスクが大きいため本格的に乗り出してはきません。そこで、作品を自由に発表できるインディーズの存在価値があることになります。

■会社データ:

名  称 ダイキサウンド株式会社

英文社名 Daiki Sound Co.,Ltd

所 在 地 東京都品川区東五反田1−14−10
     TEL 30-3473-5131

設  立 1999年6月11日

資 本 金 1,469百万円 2005年12月現在

代表取締役 木村 裕治

上場年月日 2004年11月16日

従業員数 (単独)41人 (連結)48人

事業内容 インディーズ系CD卸、CD流通・データ事業に加え、グル
     ープでレーベル事業も推進

子 会 社 株式会社ディスカス

     株式会社e-music

     株式会社トレジャーミュージック

     株式会社サウンドコンテンツ出版

     Daiki Sound International,Inc.

     北京至高科技有限公司

参照先 → http://www.daiki-sound.jp/dsir/

■企業概要:

 ダイキサウンドは、国内のインディペンデントレーベルのCD、アナログディスク、DVD、ビデオなどの作品を全国のCD店様など販売する会社です。

 取引しているレーベルは900社以上、現在までの取り扱いタイトルは20,000タイトル以上です。

 作品を大手レコード会社と同様の流通システムを使い、南は沖縄から北は北海道まで毎日1枚でも、あるいは何枚でもCD店様に届けます。

 CD店に在庫がないときでも、注文の翌日〜翌々日には商品を届けることができます。

 アーティストが力一杯思いを込めて作ったCDをインディーズという制約にとらわれることなく、全国に届けています。

■会社沿革:

平成11年6月 音楽CD及びレコードの企画・制作及び販売を目的とし、神奈川県大和市にダイキサウンド株式会社(資本金10,000千円)を設立

平成11年9月 東京都品川区東五反田に東京営業所及び大阪府大阪市浪速区に大阪営業所を設置し、営業業務を開始
タワーレコード、新星堂、ヴァージン・メガストアーズ・ジャパン等の大手小売店との取引を開始

平成11年12月 CDプレス製造業務を開始

平成12年1月 日本レコードセンター株式会社へ物流及び受注並びに情報処理を業務委託

平成12年6月 東京都品川区に本店を移転し、東京営業所を移設

平成12年7月 音楽CDの企画・制作のため、株式会社ディスカス(連結子会社)を設立営業本部を設置

平成12年9月 大阪府大阪市北区に大阪営業所を移設

平成12年10月 マスターデータの販売を開始

平成13年1月 音楽情報雑誌「Guppy」を創刊

平成13年3月 子会社ディスカスにて自社制作CDの販売を開始

平成13年10月 日本レコードセンター株式会社と試聴機用加工プログラムの共同開発を開始

平成14年7月 文化庁に音楽著作権等の管理事業者として登録し、権利管理業務を開始

平成14年7月 音楽情報雑誌「AQUADIUM」創刊 インディーズ用試聴機1号機を株式会社タハラ町田店へ納入

平成15年1月 東京都品川区東五反田1丁目14番地に本店及び東京営業所並びに株式会社ディスカスを移転

平成15年5月 中堅のプロダクションをターゲットとした、音楽CDの制作、販売専門子会社の株式会社ゼロット(連結子会社)を設立

平成15年10月 当社並びにレコードメーカー12社が発起人として任意団体インディペンデント・レーベル協議会を設立、本社内に事務局を設置

平成16年11月 日本証券業協会に株式を店頭登録

平成16年12月 日本証券業協会への株式の店頭登録を取消し、株式会社ジャスダック証券取引所に株式を上場

平成17年7月 エルダー層向け音楽CDの販売を特化するため、株式会社e-music(連結子会社)を簡易分割制度により設立

平成17年12月 インディーズ総合情報サービスの体制強化を目的として、株式会社ミュージックアンドメディア(連結子会社)と資本および業務提携

平成18年1月 音楽配信とWEB通信販売の付加価値向上を目的として、ミュージックオンライン株式会社と資本および業務提携

平成18年1月 海外におけるレーベル事業の強化を目的として、株式会社トレジャーミュージック(連結子会社)を設立

平成18年1月 海外コンテンツの取得と店頭設置型端末の海外販売を目的として、アメリカ合衆国にDaiki Sound International,Inc.(連結子会社)を設立

平成18年2月 携帯電話向けダウンロード配信サービスの販路拡大と業務のアウトソーシングを目的として、中間人民共和国に北京至高科技有限公司(連結子会社)を設立

平成18年2月 国内レーベル事業の強化と経営資源集約のため、株式会社ディスカスを存続会社とする吸収合併方式により株式会社ゼロット解散

平成18年4月 店頭設置型端末向けコンテンツの提供において、オリコン株式会社と業務提携

平成18年5月 知的財産権の管理および資金調達を目的とした、株式会社サウンドコンテンツ出版(連結子会社)を設立

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■中小企業を束ねる

 中小企業者は組織化によって外部に対して強い力を発揮できます。

 一般的に、資本力の大きいものが強く資本力の弱い中小企業者は弱者です。

 しかし、中小企業者が結束することによって、外部に対する力を強くして、大企業に経済的に対抗することが可能になります。

 その効果は、次のような点に現れます。

 1つは、組織化によって組合員である中小企業者の経営の合理化を促進することができます。

 もう1つは、中小企業者が結集することによって規模の利益を実現することです。

 そして、大手とぶつかるのではなく、インディーズは志のある者の登竜門として機能しており、大手と役割を分担して共存している。

 ミュージシャンは、インディーズでヒットすると次第に大手レコード会社に移籍するのです。

 ダイキサウンドの役割は、中小企業者間の媒体として機能していることではないでしょうか。

■在庫は預託在庫で

 インディーズのミュージシャンはまだ知名度が低く、CDを制作しても採算が取れるかどうか分からないリスクがあります。

 ダイキサウンドには買い取りによる在庫と預託在庫の2種類があります。前者はレーベルから買い取りますが、後者はレーベルから預かっているだけです。

 インディーズ作品は発売後すぐにではなく、1ヶ月以上経ってから売れる物が多いようです。

 発売してから認知されてヒットにつながることが多いためです。そして、大手レコード会社に移籍してから、インディーズ時代のCDが急に売れ始めることが多いようです。

 そのため、すぐ出荷できるようにある程度の在庫投資は必要ですが、すべての在庫を持つことは困難です。

 現在、700社以上のレーベル作品を、360社以上の販売会社(レコード店でカウントすると3000店)に卸しています。

 そこで、預託在庫が必要になります。レーベルに販売状況に関するあらゆる情報を開示して、販売の機会を与えることによって、レーベルからの不満に応えています。

■チャンスを与える

 これまで志のあるミュージシャンの登竜門は限られていましたが、インディーズの存在は大きなチャンスを与える存在です。

 先に見込みのあるCDをインディーズが作り、それをダイキサウンドが作った流通機構に載せれば、全国のレコード店の店頭に置くことができます。

 それまでこのような全国レベルの仕組みはありませんでした。

 ここに、ダイキサウンドの大きな存在価値があると思います。

 このところ、インディーズ出身のミュージシャンの活躍が目立つようです。

 モンゴル800

 綾戸智恵

などですが、これからも多くのスターが送り出されるに違いありません。

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$        編    集    後    記
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 夢を持つ若いミュージシヤンたちにチャンスを与えたい。でもインディーズ・ソフトは多品種少量生産の典型、という制約がありました。

 販売の現場ではインディーズという分野に対する需要は大きかったのに、ミュージシヤンには作品を全国に販売するすべがなかったのです。

 レコード店としても数多くのレーベルから売れる作品を選ぶことはできませんでした。

 また、著作権関係の管理の問題もありました。

 そこで、

”音楽に限らずあらゆる産業には川上(生産者)と川下(消費者)が存在する。 両者を喜ばせる「真ん中」をきちっと作れたらうまくいくと思ったのが、インディーズの音楽ソフトを流通させるというダイキサウンドのビジネスモデルの原点”
(木村裕治社長)

です。

 コンピュータとネットワークを活用したので、多品種少量生産の問題点の解決に役立ちました。苦労して作ってきたデータベースが、いまでは大きな武器になっているようです。

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関連リンク:

・インディペンデント・レーベル協議会

 http://www.ilcj.com/

 レコード製作者の団体で、平成15年10月9日に設立されました。レコード製作者の権利行使を、権利者である会員から委任を受けて、社団法人日本レコード協会との交渉・再分配を行っています。

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 では、また、次回お会いしましょう!!

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※記事参照元:日経情報ストラテジー2006年3月号
 コンテンツの著作権は発行人Ken Ishiyamaに属します。

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