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 いま旬なあの企業、伸び盛りの注目企業の、経営実態と経営情報戦略。

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$     いま旬なあの企業、伸び盛りの注目企業
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 今日は、ハリソン東芝ライティング株式会社(英文社名:Harison TOSHIBALightint Corp.) です。

 「ハリソン」とは、発明王トーマス・エジソンが初めて炭素電球を製造開発した、アメリカ合衆国ニュージャージー州ハリソンの地にちなんでいます。

 「創業から50年の歴史を捨て、今治市のハリソン東芝から世界のハリソン東芝に生まれ変わりたかった」(情報システム担当役員の渡邉隆喜取締役)

 50年の歴史に決別し、利益率が3倍以上になりました。

■事業分野 

 いずれも、いまニーズの高い製品群だと思います。

◆情報機器 多灯用インバータ バックライトユニット 冷陰極放電灯

◆自動車  ヘッドライト用光源 エクステリア用光源 メータークラスター用光源

◆産業機器 アラインメント露光装置 無電極紫外線ランプ 細管エキシマUV照射ユニット 赤外線ハロゲンヒーター

◆OA機器 外面電極形 キセノンランプユニット OA機器用ランプ OA機器用電源、点灯装置

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■経営のポイント

 ニーズの高い製品群を、インフラを整備することによって製品在庫ゼロを目指し、バックグラウンドの効率化を実現し、利益率の向上に成功しました。

◆製品の強みがある

 多様な照明機器を製造していますが、家庭やオフィスの照明器具ではなく、テレビやパソコンなどの液晶ディスプレーや、自動車の走行表示メーターなどに使う「部品としての照明機器」です。

 液晶のバックライトとして使う直径数mmの蛍光管「冷陰極放電灯」は毎月1200万本生産しており、世界シェアは50%に達します。

 自動車のメーターを裏側から照らす「ウェッジベースランプ」を月3500万個、「サブミニチャアランプ」を月1000万個作っています。いずれも世界シェアは40%にもなります。

◆ERPを導入した

 ERPソフトは、約20億円をかけて、バーン ジャパン(現SSAグローバル)「BaaNERP」を導入し、会計、生産、販売、物流の各業務に適用。

 2000年4月〜2002年4月に順次稼働し、製造業務を簡素化し、事業規模拡大に対する柔軟性や生産性を向上しました。併せて、会計処理を迅速化し、経営判断をスピードアッフしました。その結果、利益率が2%前後から6%強まで上昇しました。

 他の要因も考えられると思われますが、ERP導入効果が一番大きいと思われます。

◆利益率が向上した

 以前は利益率2%捏度の状態が続きましたが、10%を目標にしていました。ERP導人前の
 1999年3月期の売上高は   185億9900万円
で、純利益は
                       3億円(利益率1.6%)
でした。

 2003年3月期には売上高が  479億9500万円
で、純利益は               29億5400万円(利益率6.2%)
まで拡人しました。

 売上高が増えた要因は、東芝ライテック(東京・品川)から2000年12月に紫外線を使う産業用ランプ事業などを移管したためですが、利益率の拡大はERPによるところが大きいと思われます。

 生産や物流などの情報の管理精度が高まり、無駄な在庫が減ったのです。製品在庫の保有月数は0・47カ月から0.30カ月へ短縮でき、在庫がゼロになった事業部門も生まれました。

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■会社データ:

 創設      1944(昭和19)年10月
 法人設立   1950(昭和25)年5月27日
 資本金     41.1億円
 売上高     479 億9500万円(2003年3月期)
 経常利益     29 億5400万円
 従業員数    1,200名
 代表取締役  小野 聰
 本店所在地  〒794-8510
        愛媛県今治市旭町5-2-1
        TEL(0898)23-9800 FAX(0898)32-3360
        E-mail:info.somu@mail.htl.co.jp

 東京事務所 〒140-0004
  東京都品川区南品川2-2-10 南品川Nビル
  TEL(03)5783-5921 FAX(03)5783-5930
 横須賀事業所 〒237-8510
  神奈川県横須賀市船越町1-201-1
  TEL(046)862-2260 FAX(046)861-8816
 西日本支店 〒541-0042
  大阪府大阪市中央区今橋4-3-6 淀屋橋NAOビル
  TEL(06)6209-7330 FAX(06)6209-7151
 中部支店 〒460-0008
  愛知県名古屋市中区栄2-10-19 名古屋商工会議所ビル
  TEL(052)203-5222  FAX(052)203-5228
 三重支店 〒514-0028
  三重県津市東丸之内33-1 津フェニックスビル
  TEL(059)213-9700 FAX(059)225-0016

■グループ企業

 ハリソン興産株式会社 [愛媛県]
  ハリソン東芝ライティング(株)の福利厚生業務の支援
 イナン電気株式会社 [愛媛県]
  自動車用電球および機械製造
 株式会社パール電球製作所 [大阪府]
  自動車用電球、小形放電灯の製造販売
 ハリソン東芝ライティング米国社 [アメリカ(カリフォルニア、イリノイ、ミシガン)]
  自動車用電球・光源及びOA機器用各種部品の販売、小形放電灯の北米地
  域への販売
 東芝照明フランス社 [フランス]
  OA機器用各種部品、工業用ランプ、自動車用電球の製造・販売
 株式会社 錦湖 HT AUTONIX [韓国]
  自動車用電球の製造・販売
 ハリソンエンジニアリングコリア社[韓国]
  LCD開発試作用CCFLの製造と技術サ−ビス
 哈利盛東芝照明(昆山)有限公司 [中国(昆山)]
  自動車・家電用小形電球、特殊電球の製造・販売
 東芝ライティング香港社 [中国(香港)]
  OA機器用各種部品の販売
 ハリソン東芝ライティング・シンガポール社 [シンガポール共和国]
  自動車用小形電球、情報機器用光源の販売
 東芝ライティング・コンポーネンツ(タイ)社 [タイ国]
  OA機器用各種部品、自動車用電球の製造・販売

参照先 → http://www.harison.co.jp/com/index.html

■企業理念:

 わが国では循環型社会を形成するために、家電リサイクル法、資源有効利用促進法、廃棄物処理法など、環境関連法規の制定・改正が相次ぎ、環境への取り組みの必要性が高まっています。また、欧州では環境関連指令が相次いで発令され、環境負荷の少ない製品・企業活動の必要性は世界共通の認識です。

 ハリソン東芝ライティング株式会社は情報機器及び自動車などの産業用光源及びその応用分野製品を開発・製造し世界中に販売をしていますが、環境保全活動の内容も世界の要請にあわせて見直し、活動のレベルアップを目指しています。

 具体的な取り組みとして、ISO14001の認証を1998年に取得し、省エネルギーの推進、ゼロエミッションの達成、化学物質の削減、環境調和型製品の開発を目的目標に設定し推進しています。

 当社は従業員一人ひとりが環境に配慮した活動を進め社会に貢献していきます。

 平成15年9月            代表取締役社長 小野 聰

■会社沿革:

◆設立前夜

 1943年(昭和18年)
  8月/東芝・今治工場建設開始
 1944年(昭和19年)
  10月/東芝・今治工場正式に発足
 1945年(昭和20年)
  8月/空襲により被災
  12月/一般照明用電球生産再開
 1946年(昭和21年)
  4月/鉱山安全灯用電球生産再開
  5月/鉄道信号電球生産開始
 1947年(昭和22年)
  5月/自動車小型電球・特殊電球生産開始
 1950年(昭和25年)
  2月/ハリソンマークの一般照明用電球・漁業船舶用電球生産・販売開始

◆ハリソン創世期

 1950年(昭和25年)
  5月/ハリソン電機株式会社発足、資本金500万円
 1952年(昭和27年)
  3月/資本金1000万円に倍額増資
 1957年(昭和32年)
  1月/自動車用セミシールドタイプヘッド球生産開始
 1960年(昭和35年)
  6月/資本金2000万円に倍額増資
  7月/自動車用ウィンカーランプ生産開始
 1965年(昭和40年)
  9月/資本金4000万円に倍額増資
  10月/ウェッジベースランプ量産化
 1967年(昭和42年)
  4月/大輝電球株式会社吸収合併、資本金4320万円

◆製造基盤確立期

 1968年(昭和43年)
  7月/大輝支社でネオンランプ生産・販売開始
 1970年(昭和45年)
  4月/資本金8640万円に増資
 1972年(昭和47年)
  1月/サブミニチュアランプ生産販売開始
 1973年(昭和48年)
  8月/イナン電気株式会社設立
 1974年(昭和49年)
  4月/東京営業所(大田区羽田)開設
  4月/ヒューズ形ランプ生産・販売開始
 1977年(昭和52年)
  6月/資本金9504万円に増資
 1978年(昭和53年)
  7月/クエンチングランプ生産・販売開始
 1980年(昭和55年)
  2月/リンクランプ生産・販売開始
  3月/ハリソン興産株式会社設立
  4月/ミニベースランプ生産・販売開始
  11月/第1工場落成
 1982年(昭和56年)
  5月/電算機開通式
 1982年(昭和57年)
  9月/T5.6ウェッジベースランプ生産開始
  12月/T15ウェッジベースランプ生産開始
 1983年(昭和58年)
  4月/T6.5ウェッジベースランプ生産開始
 1984年(昭和59年)
  12月/冷陰極放電灯(HCB)生産・販売開始
 1985年(昭和60年)
  9月/ウェッジベースランプ20億個生産達成

◆総合経営基盤確立期

 1986年(昭和61年)
  5月/機械組立工場落成
 1987年(昭和62年)
  12月/冷陰極放電灯(HMB)生産・販売開始
 1988年(昭和63年)
  8月/技術棟落成
 1989年(平成元年)
  10月/資本金6億円に増資
 1990年(平成2年)
  1月/電圧表示用ランプ(HVL)量産化
  4月/英国VCH社に資本参加
  4月/T20ウェッジベースランプ量産化
  5月/冷陰極放電灯φ4.8直管量産化
 1991(平成3年)
  3月/米国フォード社品質管理Q−1賞認定
  4月/表面実装用サブミニチュアランプ量産化
  5月/第二工場落成
  6月/ウェッジベースランプ40億個生産達成
 1992年(平成4年)
  3月/冷陰極放電灯φ3直管量産化
 1993年(平成5年)
  12月/ウェッジベースランプ50億個生産達成
     サブミニランプ12億個生産達成
     ネオンランプ7億個生産達成
     冷陰極放電灯2000万個生産達成
 1994年(平成6年)
  3月/冷陰極放電灯φ2.6直管量産化

◆新時代経営への準備・変革期

 1995年(平成7年)
  1月/阪神・淡路大震災で大阪工場被災、2日で復旧
  7月/冷陰極放電灯φ2.4直管・φ2.6L字管量産化
 1996年(平成8年)
  1月/冷陰極放電灯φ2.0・φ2.2直管量産化
  2月/ウェッジベースランプ、ISO9002取得
  5月/昆山大和電光有限公司を昆山和利電機照明有限公司に社名変更
  8月/ハリソンシンガポール社設立
  12月/電圧表示用ランプISO9000認証取得
 1997年(平成9年)
  2月/ウェッジベースランプISO9001認証取得
  6月/冷陰極放電灯φ1.8直管・二重管量産化
  12月/ウェッジベースランプISO/QS9000認証取得(米国ビッ
     グ3規格)
 1998年(平成10年)
  4月/ハリソンアメリカ社設立
  9月/ISO14001認証取得
  10月/社内LAN構築、ノーツ運用開始

◆21世紀へ飛躍のとき

 1999年(平成11年)
  3月/筆頭株主が株式会社東芝から、東芝ライテック株式会社へ
  4月/ハリソンアメリカ社とPICC統合
  9月/東京営業所(千代田区外神田→品川区南品川)移転
  10月/冷陰極放電灯φ1.6量産化
  10月/ウェッジベースランプ鉛フリー量産化
  12月/本社社屋隣接地取得

◆21世紀に向けて

 2000年(平成12年)
  3月/第三工場落成
  3月/旧工場(レンガ造り)解体
  4月/ハリソンアメリカ社と東芝ライテック米国社合併
  5月/創立50周年
  10月/新会社発足

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$        経営と情報の戦略・戦術を考える
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 大企業をバックにもっていて、安定しているという感覚がはびこり、現状維持が中心で、改革努力を怠っている企業は少なくないと思います。

 でも、時代の流れは大きく変わっています。大企業といっても、相対的に大きいというだけで、時代の変化の波には翻弄されてしまいます。

 小さな船は転覆しやすいですが、大きな船でも過去何隻も転覆、沈没しています。

■井の中の蛙では生き残れない

 ERPを導入した業務は、物流や販売、生産、会計と多岐にわたる。導人コストは、パソコンやサーバーの新規導入費も含めて20億円にも及ぶ。失敗すれば会社が傾きかねないほどの資金をERPに投じた背景には、1996年12月に策定し始めた「FRESH−21」があります。

 ハリソン東芝は1950年の創業以来、順調に成長してきました。このため、のんびりとした社風になり、社員の危機意識は薄れていました。

 50年続いた業務のやり方に安住して、井の中の蛙になっていた。しかし、ライバル企業の台頭や価格競争の激化、従来の事業分野での需要減少など市場環境は厳しくなりつつありました。

 例えば、液晶テレビの普及によって蛍光管の需要は急拡大するが、メーカーからの値下げ圧力は高まります。既存のシステムでは事業環境の変化には対応しきれなませんでした。

■ERPの導入に踏み切る

 意識改革を促すには、50年間積み重ねた業務ノウハウを捨て、世界で成功している企業のベストプラクティスに大改革する、という考えに行き着きました。

 この考えをシステム面から短期間で実現するには、ERP導入がうってつけでした。欧米で開発されたERPパッケージなら、最先端を走る企業の業務のやり方が身につきます。特に製造業の場合、基本業務はどの国も同じはずです。パッケージをカスタマイズせずに使うことが、世界標準のやり方を手に入れる最善の道です。

 でも、同じ考え方で試行して、導入に失敗した企業が少なくないのは確かです。

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$        新戦略と経営手腕、躍動の原動力
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 では、ERPの導入はどうすればよいでしょうか。

 会社がその活動のいっさいをIT化するために導入する切り札ともいえますが、その導入にあたって各部署が従来の業務スタイルを変更する必要があり、会計業務などに限定した導入になるケースも多いようです。

 でも、それでは一部の業務改善効果だけですので、本来のERPの目指す抜本的な業務改善は十分とは言えません。

 2003年春に、海外ERPベンダー大手のSAPとオラクルがほぼ同時期に中堅企業向けソリューションを発表しました。規模にすると年間売上高が1000億円未満、従業員数が数百人クラスの企業をターゲットにしています。

 「mySAP All-in-One」、「Oracle NeO」と名づけられたそのサービス、端的に言うと大企業を中心に普及しているERP製品「SAP R/3 Enterprise(以下SAP R/3)」や「Oracle E-Business Suite(以下Oracle EBS)」を、より短期間・低コストで導入できるようにするソリューションです。

 いままで大企業のものと思っていたERPは、いまでは中小企業にも十分適用可能ですので、ハリソン東芝ライティングのやり方が参考になります。

■足を靴に合わせる

 靴を足に合わせるのではなく、足を靴に合わせるというスローガンを作り、社員全員にERPパッケージを極力カスタマイズしないで使う信念を浸透させるようにしました。

 プロジェクトが動き出すと、「やはりカスタマイズすべき」という声が多数のメンバーから出てきました。製造現場の意見を聞いたメンバーが感化されたからです。

 カスタマイズしなければ、仕事の進め方は変わります。この点に不安を感じる社員が少なくなかったのです。

 そこで、18人のプロジェクトメンバーの大半を1999年1月に入れ替えました。

 業務コンサルティングを依頼した日本IBMとバーンジャパンの社員も計16人加えました。

 「当社は創業以来、社内だけで物事を考えてきた。企業文化を変えるために、外部の人の業務の考え方を吸収したかった」(渡邉取締役)

 結局、大きなカスタマイズを加えたのは会計業務だけでした。カスタマイズに費やした労力は、会計が80.1人月で、販売と物流は計7.8人月、生産はわずか0.8人月でした。

 会計業務は当時、日本と海外で会計制度が異なっていたため、カスタマイズが必須でした。

 カスタマイズを抑えたおかげで、当初予想していた導入コストは50億円でしたが、20億円で済みました。

■業務の無駄を巻紙で「見える化」

 ハリソン東芝はERP導入前に、工場の業務をシンプルにする必要性を痛感していました。過去50年にわたって例外的な業務処理を加えてきたため、全体の流れが複雑になっていたためです。

 ERP導人プロジェクトは、現場の無駄を浮き彫りにするため、「巻紙解析」というユニークな手法を選択しました。

 業務プロセスごとに順次、業務で扱う入出力情報すべてを巻紙に張りつけていきます。

 情報の形態には、情報システムの画面や帳票、手書きの資料、ファクス、電話メモなどがあります。

 プロジェクトメンバーが工場でヒアリングを重ね、必要な情報を巻紙に張りつけていったところ、全長は75mにも及んだといいます。

 標準的な業務処理から逸脱したものが、多数あったためです。いかに無駄が多かったかを、現場にいた全員が目で見ることができたということです。

■業務改革で巻紙は3分の1に

 巻紙解析は、現状を「見える化」させて終わりではなません。次に、巻紙を見ながら業務フローをモデル化します。

 モデルができたら余分な作業項目を削除、短縮、統合して、モデルをさらに単純化していきます。こうして、モデルを理想的な姿に近づけていきます。

 さらに、モデルをERPパッケージが提示する業務フローと比較します。ERPパッケージに合わない作業項目は削りました。

 ハリソン東芝は、これら一連の作業と並行して、巻紙から余分な情報をはがして、過去の積み重ねを徹底的に削っていったら、巻紙を25mまで短くできたということです。

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$        編    集    後    記
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 ERPの導入については、成功事例だけでなく失敗事例も少なくありません。

 ポイントは、自社において、先に、抜本的な業務改善が可能かどうか、です。ハリソン東芝ライティングのやり方は参考になると思います。

 多くの優れたERPパッケージが販売されるようになりましたが、自分の会社の業務プロセスがどのようなものであるかを分析・整理し、その業務プロセスに合うパッケージソフトはどれか、さらに将来の業務プロセスの変化に対応するために自分たちで組み替えることができるかどうか、といった点を考慮してパッケージを選択したいものです。

 最後までお読みいただきありがとうございます。いかがでしたか?このメルマガはあなたのビジネスに役に立ちそうですか?役に立ちそうなら是非、このメルマガをお知り合いにもお勧めください。

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 では、また、次回お会いしましょう!!

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※記事参照元:日経情報ストラテジー2004年7月号
 コンテンツの著作権は発行人Ken Ishiyamaに属します。

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 発行者 Ken Ishiyama
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