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■ ヒントと知恵!!
■ ----------- 企業の経営と人事の戦略と戦術
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■ 2008/ 6/13 第32号
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ワーク・ライフ・バランスについて
アメリカの労務管理の一つで、仕事と私生活との両立を意味します。
これまでの、仕事オンリーや、家庭オンリーという考えは、今の時代の価値観と合わなくなって、両方充実させたい人が増えてきました。
企業等も、従業員の仕事も生活も両立させながら、社員の持っている能力をフルに発揮させるために取り組む必要があります。
企業等はまず従業員に、仕事をしている間、仕事に集中できる環境を提供します。
従業員の側では、個人的な私生活や健康などに不安があると、仕事に集中できません。
人生は仕事と仕事以外の側面で成り立っていますので、両方のバランスを取ることが必要です。
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$ なぜ、こういう概念や行動が生まれたのでしょうか。
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この考え方のきっかけは、1990年代前半の不況期における大リストラです。
この頃、従業員は、自分の身は自分で守るしかないと考えるようになりました。
企業から必要とされる人材になるためにはスキルアップが必要であり、そのためには自分で勉強しなければならないと従業員の心が変わってきました。
そのため早く帰宅して勉強したり、家族との関係を密にすることで満足度を高め、さらにそれによって仕事の生産性が上がれば、結果的に会社にメリットをもたらすことができます。
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1980年代 ワーク・ファミリー・バランス
共働き家族やシングルマザーに重点が置かれました。
1990年代 ワーク・ライフ・バランス
全従業員を対象にするようになりました。
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日本では、ワーク・ライフ・バランスの考えが浸透する前に、男女均等推進とファミリー・フレンドリーの考え方が提唱されました。
男女均等推進は、1985年の男女雇用機会均等法の成立がきっかけとなりました。
ファミリー・フレンドリー=両立支援は、1991年の育児休業法の成立がきっかけとなりました。
ワーク・ライフ・バランスは、2005年の次世代育成対策支援法(2015年3月31日までの時限立法)の成立がきっかけとなりした。
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$ これから、どんなふうに活用されていくでしょうか。
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●行動計画策定指針
(平成15年8月22日)
(国家公安委員会、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省告示第1号)
指針では、次世代育成支援対策推進法で策定することとされている行動計画について、一般事業主が策定する「一般事業主行動計画」のほか、地方公共団体が策定する「市町村行動計画」と「都道府県行動計画」、国及び地方公共団体の機関が策定する「特定事業主行動計画」についてもあわせて記述されています。
▼基本理念
次世代育成支援対策は、父母その他の保護者が子育てについての第一義的責任を有するという基本的認識の下に、家庭その他の場において、子育ての意義についての理解が深められ、かつ、子育てに伴う喜びが実感されるように配慮して行われなければならない。
▼行動計画の策定の目的
地方公共団体及び事業主(国及び地方公共団体の機関等を含む。)は、行動計画策定指針に即して次世代育成支援対策のための10年間の集中的・計画的な取組を推進するため、それぞれ行動計画を策定し、次世代育成支援対策の実施により達成しようとする目標、実施しようとする次世代育成支援対策の内容及びその実施時期等を定めるものとする。
▼次世代育成支援対策の推進に当たっての関係者の連携
次世代育成支援対策は、市町村内及び都道府県内の関係部局間の連携を始め、市町村及び都道府県の間並びに市町村間の連携等を図り、総合的な体制の下に推進されることが望ましい。このため、行動計画には、それぞれの次世代育成支援対策の推進に当たっての関係者の連携の在り方について定めることが必要である。
・市町村内及び都道府県内の関係部局間の連携
市町村及び都道府県は、次世代育成支援対策の総合的かつ効果的な推進を図るため、全庁的な体制の下に、行動計画の策定やこれに基づく措置の実施を図ることが必要である。
・市町村及び都道府県の間並びに市町村間の連携
法第10条第1項では、都道府県は、市町村に対し、市町村行動計画の策定上の技術的事項について必要な助言その他の援助の実施に努めることとされており、小規模市町村への配慮を含め、適切に対応することが必要である。
また、市町村及び都道府県は、行動計画の策定に当たって、相互にその整合性が図られるよう、互いに密接な連携を図ることが必要である。
さらに、市町村行動計画の策定に当たっては、必要に応じて広域的なサービス提供体制の整備等、近隣市町村間での連携・協力の在り方について検討することが必要である。
・国、地方公共団体等と一般事業主との連携
法第5条では、事業主は、国又は地方公共団体が講ずる次世代育成支援対策に協力しなければならないこととされている。
また、一般事業主は、一般事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に関する援助業務を行う次世代育成支援対策推進センターによる相談その他の援助を活用することなどにより、適切な一般事業主行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に努めることが望ましい。
さらに、地方公共団体及びその区域内に事業所を有する一般事業主は、行動計画の策定に当たって、地域における次世代育成支援対策が効果的に実施されるよう、必要に応じて情報交換を行う等密接な連携を図ることが必要である。
▼次世代育成支援対策地域協議会の活用
法第21条第1項では、地方公共団体、事業主、住民その他の次世代育成支援対策の推進を図るための活動を行う者は、地域における次世代育成支援対策の推進に関し必要となるべき措置について協議するため、次世代育成支援対策地域協議会(以下「地域協議会」という。)を組織することができるとされており、地方公共団体及び一般事業主は、行動計画の策定やこれに基づく措置の実施に当たっては、必要に応じて、地域協議会を十分に活用するとともに、密接な連携を図ることが望ましい。
以下省略
●一般事業主行動計画
少子化の急速な進行は、我が国の経済社会に深刻な影響を与えます。そのため、政府・地方公共団体・企業等は一体となって対策を進めていかねばなりません。
平成15年7月に成立・公布された「次世代育成支援対策推進法」は、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備を行う「次世代育成支援対策」を進めるため、国や地方公共団体による取組だけでなく、301人以上の労働者を雇用する事業主は、平成16年度末までに「一般事業主行動計画」(以下「行動計画」といいます。)を策定し、平成17年4月1日以降、速やかに届け出なければならないとしました。
雇用する労働者が300人以下の事業主には、同様の努力義務があるとしています。
▼行動計画
(1)計画期間、(2)目標、(3)目標を達成するための対策とその実施時期の3つを定めます。
・仕事と子育てに関する雇用環境の整備状況や労働者のニーズを把握します。
・計画期間を設定します。
・行動計画に掲げる目標を設定します。
・目標を達成するための対策を立てます。
・行動計画策定届を都道府県労働局へ提出します。
・行動計画を実施します。
・次期行動計画を策定します。
▼内容
・子育てを行う労働者等の職業生活と家庭生活との両立を支援するための雇用環境の整備
妊娠中及び出産後における配慮
子どもの出生時における父親の休暇取得の促進
育児・介護休業法の規定を上回る、より利用しやすい育児休業制度の実施
育児休業期間中の代替要員の確保や育児休業中の労働者の職業能力の開発・向上等、育児休業を取得しやすく、職場復帰しやすい環境の整備
短時間勤務制度やフレックスタイム制度の実施等、労働者が子育てのための時間を確保できるようにするための措置の実施
事業所内託児施設の設置及び運営
子育てサービスの費用の援助の実施
より利用しやすい子どもの看護のための休暇の措置の実施
育児等退職者についての再雇用特別措置等の実施等
・働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備
ノー残業デー等の導入・拡充や企業内の意識啓発等による所定外労働の削減
年次有給休暇の取得の促進
短時間勤務や隔日勤務等の多様就業型ワークシェアリングの実施
テレワーク(ITを利用した場所・時間にとらわれない働き方)の導入
職場優先の意識や固定的な性別役割分担意識の是正のための意識啓発
・その他の次世代育成支援対策
託児室・授乳コーナーの設置等による子育てバリアフリーの推進
地域における子育て支援活動への労働者の積極的な参加の支援等、子ども・子育てに関する地域貢献活動の実施
子どもが保護者の働いているところを実際に見ることができる「子ども参観日」の実施
企業内における家庭教育に関する学習機会の提供
インターンシップやトライアル雇用等を通じた若年者の安定就労・自立した生活の推進
▼認定
事業主は、雇用環境の整備について適切な行動計画を策定したこと、その計画に定めた目標を達成したことなどの一定の要件を満たす場合に、申請を行うことにより都道府県労働局長の認定を受けることができます。
認定を受けた事業主は、その旨を示す表示(マーク)を、広告、商品、求人広告などにつけることができます。
企業のイメージUPへつながります。
●世代育成支援対策推進センター
次世代育成支援対策推進センターは、次世代育成支援対策推進法によって事業主が策定することとされている「一般事業主行動計画」の策定・実施を支援するための、事業主の団体や連合団体です。
センターは、厚生労働大臣が指定します。
地域別や業種別の団体等、一定の要件を満たすものを、団体の申請に基づき指定することとされています。
行動計画の策定・実施に関し、業務体制や要員管理の見直しなど、仕事と子育てを両立しやすい雇用環境を整備するためのノウハウのない事業主に対して、相談援助などを行います。
・行動計画の策定・実施についての好事例の収集、地域別・業種別のモデル計画の策定
・行動計画の策定・実施に関する講習会の開催
・仕事と子育てを両立しやすくするための業務体制や職場環境づくりなど、雇用環境の整備についての相談
・事業主の取組を促進するための広報・啓発
など。
センターの指定を受けるには、定款など団体の目的・組織などがわかる書類や資産状況がわかる書類などのほか、センター業務の実施に関する基本的な計画を提出して申請します。
業務の実施に関する計画が業務の適正かつ確実な実施ために適切であることなど、一定の基準を満たしている場合に指定を受けることができます。
いままで次世代育成支援対策推進センターとして指定された団体は、各地の商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、経営者協会などです(全部ではありませんので、指定を受けているか否かは、各団体にお問合せください)。
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ワーク・ライフ・バランスのきっかけは少子化にありますが、個人的な私生活や健康などを見直すきっかけになったと思います。
人生は仕事と仕事以外の側面で成り立っていますので、両方のバランスを取ることが必要ですね。
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では、また、次回お会いしましょう!!
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