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■         2012/5/27       第41号

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 ファイリング

 単なる書類の整理・保管方法ということではなく、書類を一定のルールにしたがい、分類・整理し、保管から保存、廃棄への流れを運用するしくみのことをいいます。

 過去、どういったやり取りがあったか、どんな物が注文されたかなど、意外と調べる機会があります。

 きちんとファイリングされている書類であれば、欲しい資料もすぐさまヒットします。

 書類の効率的な扱い方は、立てる・見せる・捨てるです。

 立てるとは、書類を横積みしないことです。

 見せるとは、タイトルを必ず記入することです。

 捨てるとは、不要書類は随時廃棄することです。

 この3原則を守って行動すると、書類が山積みになることもなく、不思議と整理整頓されてきます。

◆ファイリングには3原則が存在します。

・原本管理

 社内では同じ書類を複数人が持たず、一部のみを保有・管理します。

・共用管理

 社内では、原本管理された書類を全員で活用できるよう、管理します。

・ライフサイクル管理

 書類の使用頻度に応じて保管から保存・廃棄へと流れるしくみを作り、管理します。

 ファイリングは導入するだけではなく、続けていくことが大切です。

 継続していくことで、業務の生産向上性が高まっていきます。

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$      ファイリングの目的
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 オフィスの文書整理上の問題点はいろいろ挙げられます。

 文書量が多い、文書が担当者に私物化されている、文書管理全般にルールがないなどです。

 電子化の問題もあります。

 これらは各々が単独の問題なのではなく、すべてが絡み合って職場の執務環境にも表れてきます。

 そこで、オフィス組織全体でルールと秩序をつくり、より生産性の高い働き方に変えることが大切です。

◆ファイリング導入の主な目的は、

・書類管理基準の標準化
 書類の保管年限や不要書類の廃棄方法なども決めることで、書類そのものの量を減らすことができるようになります。

・保管スペースの削減
 多くの場所を占有していたファイルキャビネットを削減し、オフィスの環境を見た目だけ良くなるだけでなく、機能的にも向上します。

・検索の効率化
 大量の書類の中から必要な書類を、できるだけ短時間に、人手をかけないで探し出すことが可能になります。

・情報の共有化
 外部から入手した情報などを共通の場所にファイリングすることで、他の人も目にすることができるようになり、情報の共有化が図れます。

・情報の有効活用
 管理されていた書類が死蔵化されないようにして、必要な書類がすぐに利用できるようにします。

・コスト削減
 書棚などオフィスでの占有面積にかかるコスト、書類を捜すための時間にかかるコスト、倉庫などでの保管料などを削減します。

・その他
 個人情報や情報のセキュリティ対策、震災等事業存続やリスク管理、オフィスの移転やリニューアル、IT化の基盤づくり、ISOの認証取得、情報の開示や説明責任への対応、内部統制・コンプライアンスの一環、仕事の見える化・2S(整理・整頓)運動、企業の合併・機構改革 などの目的もあります。

 ドキュメント・ワークに要する時間を標準化したり電子化したりすることによって可能な限り短縮し、創り出された時間を人間本来がやるべきコミュニケーション・ワークやナレッジ・ワークに振り向けることが可能になります。

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$      ファイリングの効果
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 ファイリングの極意は、捨・共・流です。

・捨は、不要文書を廃棄することです。

 イトーキの調査では、オフィス内にある文書のうち50%は廃棄してよい文書、20%は利用頻度が少ないので書庫室へ移動して保存すべき文書、残り30%がオフィスの中で保管しておく価値のある文書という結果が出ています。

 文書を廃棄する際は、個人情報や機密情報などに注意しましょう。

・共は、文書を共有化することです。

 オフィスの文書を混乱させる大きな原因となっている文書の私物化を解消して、スッキリ快適なオフィスを実現します。

・流は、文書を流れの中で管理することです。

 文書は時間の経過とともに情報の価値が著しく低下し、文書作成から半年を過ぎるとその利用度は10%に急低下、1年後にはわずか1%になってしまうというデータがあります。

 そこで、文書は、利用状況に応じて、保管、保存、廃棄という流れの中で文書を管理するようにします。

 捨・共・流の徹底によって、導入の目的や整理上の問題点などが改善され、いろいろな効果が生じてきます。

 整理の過程で保管の必要がない文書が多数あり、それらを適正に廃棄することにより、オフィスの見通しがよくなり、執務環境が改善され明るく開放的になります。

 ワーカーは、従来、文書の整理は仕事ではないという意識ではないかと思われますが、文書の共通財産性、適正な管理の必要性などの意識改革が見られるようになります。

 文書の私物化容認意識が払拭され、どんどん自分の仕事をオープンにし、それがさらに職場をオープンにすることにつながります。

 導入後、は文書検索の効率は格段に上昇し、それまで検索に費やしていた無駄な時間を本来業務に当てることができるようになります。

 他にも、IT化の基盤づくり、個人情報の適切な管理、危機管理のベースづくり、執務環境の改善などの効果もあります。

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 では、また、次回お会いしましょう!!

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