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■      ヒントと知恵!!
■         ----------- 企業の経営と人事の戦略と戦術

■         2012/10/27       第42号

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 最近、スマートフォン、高性能ノートパソコン、タブレット等の業務利用が増え
てきているようです。

 BYODってご存知ですか?

◆BYODとは

 BYODとは、Bring Your Own Deviceの略で、私物モバイルの業務利用という意味
です。
 
 BYODという名称は、飲み物は各自持ち寄りを意味するBring Your Own Booze/
Bottleという英語表現をもじったものです。

 企業などで、従業員が私物の情報端末などを持ち込んで業務で利用することです。

 iPhoneやAndroid端末といった新しいタイプのスマートフォンは、多くの人々が
個人で利用するために購入しています。

 パソコンも、企業から支給されたものは10年前のWindows XP搭載機が現役だった
りする一方、個人ユーザーが手にするのはMacBook AirやUltrabookの最新機種とい
う状況が生まれています。

 私用で普段から使っているスマートフォンやパソコンなどから、企業の情報シス
テムにアクセスして必要な情報を閲覧したり入力したりします。

 これまで、業務で利用する情報機器は会社側が一括で調達して支給するのが一般
的でした。

 BYODを導入することで、企業側は端末購入費や通信費の一部などのコストを削減
することができます。

 社員側は同種の端末を2台持ちする必要がなくなり、普段から使い慣れた端末で
仕事ができるメリットがあります。

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$      BYODの導入のポイント
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 BYODの導入により、いつでも、どこでも、働くためのベースが構築でき、自由に
デバイスを選べるという点で、個人のスキルや生産性の向上が図れることになりま
す。

 BYODとクラウドシステムは親和性が高く、ワークスタイル変革を促進させる要素
にもなり得ます。

 ただし、無計画なBYOD導入は、セキュリティ事故などの問題につながる可能性も
あります。

 そこで、BYODを導入するにあたって、実務上のポイントを押えておく必要があり
ます。

◆BYODは私物の業務活用であるため、プライベート情報もビジネス情報も混在する
ことは避けられません。

 企業としてプライベート情報の監視はできませんが、ビジネス情報は管理・監視
して守らなければなりません。

 プライベート情報には個人情報保護法があり、ビジネス情報には情報セキュリテ
ィポリシーが定義されています。

 プライベート情報やビジネス情報は、それぞれ情報種別ごとに適切な管理をして
情報漏洩のリスクを回避・軽減すべきです。

◆BYODの導入は、従業員の協力が伴わなければ成功しません。

 私物デバイスで仕事をされることは、会社としては情報の管理に不安があります。

 そこで、双方が納得のいく方法で解決できればBYODの導入が可能になります。

 その解決方法は、公私を使い分けることです。

◆BYODのルールを作り、企業と個人の責任範囲を明確にし、BYODでする仕事をやり
やすくし、BYODを推進する意思を表明します。

 ルールを作らないと、私物デバイスの持ち込みを黙認し、企業秘密漏洩のリスク
が高まり、プライバシー侵害のリスクが高まります。

 なし崩し的にBYODが開始されると、会社も従業員も守れず従業員の協力も得られ
ません。

 現実を見つめなおし、これまで禁止にしてきたことで、できていたこと、できて
いなかったことを明確にして、どう変化すべきかを検討するが大切です。

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$      企業のリスク・課題
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 2005年の個人情報保護法の施行以来、個人のモバイル機器の利用は原則禁止とす
る企業が大半でした。

◆世の中の状況は変化しており、個人所有の機器を利用することによる企業のメリ
ットもあります。

 企業支給のものより個人所有のもののほうが高性能であることが増えてきました。

 自宅や外出先でも、クラウド型サービスが利用可能なことが多くなり、端末の種
類を問わず利用できるようになりました。

 モバイル勤務環境を構築しやすくなったため、緊急時の事業継続性が確保できる
ようになりました。

 セキュリティー技術、管理ツール・サービスの発達により、利便性を損なわず安
全にBYODを導入出来る環境が整ってきました。

 使い慣れた機器を利用することで、従業員の業務効率やモチベーションのアップ
にもつながります。

◆かかった経費が社員の持ち出しになってしまわないように、通信費の一部を会社
が補助するといった運用が行われることが多いようです。

 ただし、会社が支給する端末と異なり、情報漏洩・ウイルス感染などへの対策や、
紛失・盗難時の対応などが複雑になることが多いようです。

 また、業務中に利用できる機能やアクセスできるサイトを制限する、といった対
応も難しくなります。

 本来私用の端末であるため、通信履歴や保存したデータなどをどこまで会社側が
取得・把握するかといったプライバシーとの両立の問題もあります。

 企業としては、導入に当たって、従業員に対する情報管理教育の実施や内部規程
の整備が前提となります。

・情報漏洩、セキュリティー対策

・勤怠管理

・従業員のプライバシー情報の取扱い

・端末購入費や通信費に対しての補助

・IT管理者の知識向上、機器のアップデート等

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 では、また、次回お会いしましょう!!

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 発行者 Ken Ishiyama
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