ＭＢＡ・・・

　ＭＢＡは、Master　of　Business　Administration＝経営学修士のことで、これまで多くは、ヨーロッパや、アメリカのビジネススクールで修士号を取得しました。しかし、いまでは、一橋、慶応、国際、筑波、早稲田、青山、神戸、日本、法政、産能など、国内にもＭＢＡコースがたくさん作られています。

　１８８１年に、米国のペンシルバニア大学ウォートン校で、学部のレベルのビジネススクールが設置されたのが最初のようです。その後１９９０年に、ダートマス大学とウィスコンシン大学で、大学院レベルのビジネススクールが設置されました。そして、１９０７年にハーバード大学、１９１６年にコロンビア大学、１９２１年にペンシルバニア大学ウォートン校、ワシントン大学、１９２４年にミシガン大学、１９２５年にスタンフォード大学などに、続々と設置されました。現在、世界で約１３００のＭＢＡプログラムがあり、米国でＭＢＡを授与している大学は約７００校あります。このうち、２年間のフルタイム・プログラムは３００くらいあるようです。

　教授法には、ハーバード大学に代表されるケース・メソッド（case method）と、シカゴ大学に代表される数量的アプローチ(quantitative approach)があります。ケース・メソッドはゼネラリストに向いており、数量的アプローチは会計、財務、統計などの高度な知識や技能を習得するのに向いています。大部分のビジネススクールでは、この２つの方法を組み合わせた方法をとっています。

　授業は、講義形式のレクチャー方式と、学生参加型のディスカッション方式があります。ディスカッション方式の授業では、ディスカッションへの参加が重視されます。

　ＭＢＡを取得したり目指すのは、次のような理由からのようです。

・キャリアアップ
・転職の武器
・経営者教育
・外国語の習得・異文化の吸収
・人脈の形成

　実際にMBA留学の出願手続きをするには、おもに以下の資格や提出物が必要になります。

・大卒を証明する書類
・GPA（＝Grade Point Average ： 大学での成績）
・GMAT（＝Graduate Management Admission Test ： ビジネススクール入学時のテスト）
・TOEFLテスト、IELTS（IELTSはイギリスなどへの留学の際）
・エッセー（小論文）
・推薦状 ： １〜３通
・履歴書

　ＭＢＡ資格取得後、企業等の採用面で、従来、ハーバード、マサチューセッツ工科大、コロンビア大、UCLA大など、アメリカのトップ１０に入るビジネススクールを修了していると特に有利でしたが、近年は企業等で、ヨーロッパ、日本のビジネススクールも視野に入れた採用計画も立てられているようです。

　外資系金融機関やコンサルティングファームという従来からの企業に加え、バイリンガル採用を骨格とする外資系企業の採用増、企業変革を図る日本企業など、MBAを採用しようとする企業数は増加傾向にあるようです

　次は、ＭＢＡのとれる代表的な大学です。

◆日本