《質問-12》OSのない時代には、どうやってコンピューターを動かしたのですか。
《回答》
1.オペレーティング・システム
オペレーティング・システムは、ハードウェアを直接操作して管理するとともに、人間にとってコンピューターを使いやすくするための機能を提供しています。
基本ソフトウェア(広義のOS)は、制御プログラム(狭義のOS)とサービス・プログラム(ユーティリティ)で構成されます。
2.最初のコンピューター
最初のコンピューターは、計算の機械化から一歩進んで、計算の自動化を行うことが目的でした。
1946年にペンシルバニア大学のモークリとエッカートが作ったENIACは、18000本の真空管使って作られました。
現在のコンピューターのように、計算の手順(プログラム)をあらかじめコンピューターに覚えさせておく方式ではなく、計算の手順をいちいちコンピューター外部から与えてやる方式(外部制御方式)でした。
ある計算をするのに仮に3段階の手順を踏む必要があれば、まず第1段階の手順を行い、それが終わってから第2段階の手順を行い、それが終わってから第3段階の手順を行います。
1つ1つ解決しながら先に進んでいったのです。
データは機械に直接与えて、結果は機械上に表示されました。
計算をやるたびに配線を変えたりしたようです。
これに対して、コンピューターの中にあらかじめ計算の手順を記憶させておく方式(プログラム内蔵方式)を提案したのが、フォン・ノイマンです。
この考え方の下に作られたコンピューターが、1949年にケンブリッジ大学のウィルクスらによって作られたEDSACでした。
3.第1世代コンピューター
その後のコンピューターは、発達の歴史によって第1世代から第4.5世代(現在)までに分類されます。
第1世代のコンピューター(1950〜1950年後半)には、CPUの内部記憶素子に真空管や磁気ドラムが使われました。
入力媒体はカードや紙テープで、入力装置はカード読みとり装置(カードリーダー)や紙読みとり装置(紙テープリーダー)が使われました。
出力装置はカードを打ち出すカードパンチ・ユニットやライン・プリンターが使われました。
まだ外部記憶装置はなく、カードを保存してそれに代えました。
ローダー(OSの原型)が作られたのはこの時代です。